FILE41  ナズナ(春の七草の1)
ナズナの果実
                  ナズナの花茎       
ナズナの花
                   ナズナの根
ナズナの葉(ロゼット)          
 春の七草
 せりなずな、ごぎょうはこべら、仏の座、すずなすずしろ、これや七草

 畑や道ばたでよく見かけることができます。道路脇の植栽帯にもよく見られます。
 <愛(め)でる草>を意味する<撫菜(なでな)>が転じてナズナになったと言われています。

「よく見れば なずな花咲く 垣根かな」(芭蕉) とあるように、古くから人々に親しまれてきた野草です。

 1月7日は、七草の日、昔から1年間の無病息災を願って、春の七草を入れた粥を食べる習慣があります。今年は、スーパー・マーケットでセットになったものが、350円で売られていました。花屋では、春の七草の寄せ植えが980円で売られていました。
 確かに、近所で七草を摘もうとしても、大変困難です。
1 七草が生えているような場所が無い。
2 七草を教えてくれる人が居ないので、どんなものなのか分からない。
3 雪国では、雪に埋もれていて探せない。
などの理由が考えられます。もっとも、せりは芹、すずなは蕪(カブ)、すずしろは大根のことだそうですから、この3つはだいたい分かりますね。
 今月は、春の七草のいくつかを紹介します。
 ナズナは十字型の白い花を咲かせるアブラナ科の植物です。冬は、切れ込みのある根生葉が地面に張り付いて、いわゆるロゼットになり、春に花茎を伸ばして開花結実して、夏には枯れてしまいます。
 果実の形が、逆三角形の軍配のような形、三味線のばちの様な形をしているということから、ぺんぺん草とも呼ばれています。
 あばら屋を表すのに、屋根にぺんぺん草が生えるという表現がありますが、屋根に生えることはありません。写真で見るように、大根のような根ですから、とても屋根に生えることは無理でしょう。

注意 最近、七草粥のセットとしてスーパー・マーケットなどで売られているものの中には、ナズナの代用品としてタネツケバナで済ませてあるものがあるので、要注意です。
 

花模様